緩和ケア・訪問診療のシステム・対象の症状

当院の医師、看護師は医療保険での訪問診療を行っています。-定期的な訪問、24時間・365日体制-
緩和ケアの訪問回数は、基本的に医師が週1回、看護師が週3回です。
病院と違い、傍におられるご家族は医療に素人の方々です。また、お一人暮らしや老々介護もあります。そのような環境の中で、どんなときでも責任を持って対応するためには、まず医療スタッフとの信頼関係を築くことが必要です。常日頃の体調を管理し、お互いの信頼関係を築き、いざという時に備えるには、上記の訪問回数が必要と考えます。(これは厚生労働省で決められた訪問のシステムでもあります)
病状が悪化してからでは間に合いません。
また、ご自宅での介護・緩和ケアが難しくなったときは、連携する「アマニカス」にて引き続き、当院の医師、看護師がお世話することができます。自宅の受け皿があり、あわてて別の医療機関に入院する必要がありません。さらなる病院での検査や治療は、病院と連携をしますので、ご安心ください。
-
ご自宅の治療内容
- 身体の痛み
- 食欲低下
- 吐き気
- 便秘
- 浮腫
- 胸水・腹水
- 倦怠感
- 咳・痰・息苦しさ
- 抗がん剤の副作用 など
-
ご自宅で行う日頃の処置やケアの内容
- 点滴・高カロリー輸液
- 人工肛門の管理・浣腸
- 尿カテーテルの管理
- 各ドレーンの管理
- 酸素投与
- 褥瘡(床ずれ)の処置
- 体調に合わせた生活指導
- 免疫療法などのサポート
- 今後の治療に対する相談
- 精神的な悩み(本人・家族)
- 麻薬を使用しての疼痛コントロール
- 体調に合わせた投薬・内服の管理
- 入浴介助や入浴ができない場合の清拭・洗髪
- 経口による抗がん剤投与(病院の主治医のもと)
-
病院の主治医との連携
がん治療を継続されている方は抗がん剤の副作用の対処や体調管理を行い、より良い状態で治療が受けられるようサポートしています。
病院との連携を行いながら、病院受診時の予約、主治医への連絡など病院受診をより負担なく行えるようお世話いたします。
免疫療法を行うときも同様です。治療の副作用を軽減し、様々なサポートをします。
-
介護保険サービスの利用
自宅で生活される際には介護保険のサービスが受けられます。
ケアマネージャーのご紹介、ケアマネージャーとの連携を行いながら介護用ベットのレンタル、車いすなど必要な介護用品、訪問入浴サービス、ヘルパーの利用など必要なサービスが受けられるようサポートいたします。
介護保険が未申請の方は手続きのご相談にも応じます。
-
がんでも症状のない方、病院での治療を望まない方にも訪問が可能
がんと診断されている方で痛みなどの症状がない方でも訪問診療いたします。
がんが見つかったが、高齢なため治療の対象とならなかったり、積極的治療を望まない場合があります。そうした場合、病院と関わる機会がなくなり、病気は進行していくのに、誰もアドバイスやがんの症状の治療をしてくれない状況に陥ります。
日常生活に支障がない方でも、今後の治療や症状に対する不安、今後の生活や家族の方の不安や心配など、専門スタッフに相談に乗ってもらえると大変安心できます。
またがんという病気は症状が出始めると1週間ごとに様子が変化して行くことも良くあります。今は特に症状がなくても今後に備えて早めに在宅医療のお世話になっておくことが大事です。
私たちスタッフは、専門的な知識と豊富な経験で皆さんをサポートしております。
自宅で生活されるうえでお困りの症状・心配ごと・不明な点などがあればご相談ください。