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帯状疱疹の痛み(その4)

帯状疱疹の痛みについてご説明してきました。まとめると、帯状疱疹にかかったら、皮膚科を受診すると同時にペインクリニックも受診しましょうということでした。

ペインクリニックでは、痛みの投薬と同時に、神経ブロック治療を行います。交感神経ブロックというものですが、脊髄の近くまで薬を入れますが、帯状疱疹によくかかる場所があります。特に多いのが、胸やお腹です。このような時は、脊髄でも胸部と言われる脊髄の上のほうから注射をします。ここの場所はとても危険な場所で、一つ間違えると、呼吸が止まったり、血圧が下がったりします。このため、一般的には、専門医が行うペインクリニックでも、胸部硬膜外ブロックは行っていない施設もあります。しかし、このような治療をしなければ、よりよく治る可能性が少なくなります。

そこで、当院では、胸部の注射をするときは、必ず、透視装置を使って行うようにしています。360度写しだせるレントゲン装置を使って、脊髄の狭い穴を写しだし、それを見ながら正確に針を進めます。硬膜外という特別な場所にたどり着いたと思ったら、造影剤を使い、間違った場所に投与していないかどうか確認してから、本番の薬を投与しています。このような方法で硬膜外ブロックを行う施設は日本の中でもごく少数だと思います。普通は、このようなレントゲンを見ずに医師のカンで薬を投与しますが、充分慣れた経験豊富な専門医でないと、とても怖い注射です。私は、開業して15年ですが、非常に多くの注射をしてきました。それでも、1回1回緊張して注意を集中して行います。しかも、このレントゲン装置で確認しながらしないと不安です。したくありません。

このような話を聞くと、やはり注射はやめとこうと思われると思いますが、ぜひ受けてください。私も嫌がる方にしたくはありませんが、やはり痛みが残ったときのことを考えると、がんばって受けてほしいと説得します。その他の場所に帯状疱疹ができても、それぞれ適した注射の方法があります。

当院では、クリニックに併設する「アマニカス」という施設に入居して、集中的に治療を受けられる方が多いです。

次回は、アマニカスのお話をしましょう。

松永美佳子