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帯状疱疹の痛み(その1)

帯状疱疹(たいじょうほうしん)の患者様がよく来院されます。帯状疱疹はお年寄りがかかる病気と思われがちですが、意外にも50代、60代の方も多く来られます。中には30代の方もおられます。

帯状疱疹にかかると、多くの方は皮膚科を受診されます。皮膚に現われた帯状疱疹の水疱を見ると、一見、皮膚の病気と思いますが、実は、帯状疱疹は神経の病気です。子供のころに感染した水疱瘡(みずぼうそう)のウイルスが、長期間、脊髄から出る神経節に潜んでいて、体力が弱った時に帯状疱疹として発病します。このため、帯状疱疹を起こすウイルスを、正式には水痘・帯状疱疹(すいとう・たいじょうほうしん)ウイルスと呼びます。このウイルスは、ほんとに長年、体内で一緒に生きているんですね。驚きです。

体のどんな場所でも神経節はありますから、ウイルスはどこの神経でも発病します。診察していて、疱疹が多いと思う場所は、胸のあたり、顔の額のあたり、お腹のあたりです。帯状疱疹は、身体の奥深くの神経から発症し、神経を伝って広がっていきます。身体の神経は、右と左とちょうど2つにわかれているので、体の半分だけに広がります。不思議と反対側には広がりませんが、上下には広がります。抗ウイルス剤の服用が遅れると、上下に広がり、重症化することが多いです。帯状疱疹ウイルスは、皮膚に顔を出すだけではなく、身体の奥深くにも感染していくようです。お腹にかかると、腸の動きが悪くなり、腸閉そくになるときもあります。

ところで、どんなにひどく感染しても、約1ヶ月くらいすると、皮膚はかなりきれいになってきます。いかにも、治った感じです。しかし、痛みが続く場合が多いのです。いったいどうしてでしょうか?

・・・次回は、痛みについてご説明しようと思います。

松永美佳子